5日に行われた全英オープン(ウィンブルドン)テニス男子シングルス決勝は、第2シードのロジャー・フェデラー(スイス)が第6シードのアンディ・ロディック(アメリカ)を5-7、7-6、7-6、3-6、16-14のフルセットの大熱戦の末に下し、2年ぶり6回目の優勝を果たしました。
先の全仏オープンで初優勝をし、4大大会(グランドスラム)を全て制覇する「生涯グランドスラム」を達成したフェデラーは、この勝利でグランドスラム通算優勝回数を15回としてピート・サンプラス(アメリカ)を抜き、グランドスラム通算優勝回数で単独の史上1位となりました。
それにしても壮絶な試合でした。
過去の対戦成績(フェデラーの18勝2敗)からフェデラーの圧勝かと思われたこの試合は、いい意味で裏切られる「ナイスゲーム」となります。
名勝負といわれた昨年、一昨年の決勝・・・ともにフェデラーとラファエル・ナダル(スペイン)の対戦・・・に匹敵すると思います。
(特に昨年の決勝は凄かったなあ・・・フェデラーの6連覇を阻止し初優勝したナダルはもちろん見事でしたが、敗れたフェデラーの凄さも感じることが出来る試合でした)
第1セットでお互いのサービスをキープして5-5で迎えた第11ゲームでフェデラーが、ブレークチャンスを生かせずにロディックにキープされると、第12ゲームではロディックにゲームをブレークされて第1セットを失います。
第2セットはタイブレークとなり、ロディックが先にセットポイントを奪いながら、フェデラーが粘り、第2セットを奪い返します。
第3セットはフェデラーがタイブレークを制し、第4セットではロディックがフェデラーのサービスを1度ブレークして6-3でセットを奪い返し、勝負はファイナルの第5セットへ・・・。
ファイナルとなる第5セットはタイブレークが無い・・・
ここまでフェデラーにはロディックのサービスブレークがなく、ロディックは第1セットと第4セットでフェデラーのサービスを1度ずつブレークしているところからロディック有利にも思えました。
(フェデラーのセットキープはいずれもタイブレークによるもの)
そしてこの第5セットはお互いにサービスをキープするという壮絶で「エンドレス」とも思えるような展開が続きます。
お互いのサービスキープが続いてフェデラーの15-14で迎えた第30ゲーム(!)・・・
ついに決着の瞬間がやって来ます!
最後は力尽きたロディックのミスでフェデラーの勝利!!
フェデラーは昨年の決勝で大激闘の末にナダルに敗れて失った「ウィンブルドン(全英オープン)王者」の座を取り返し、「芝の王者」復活を強く印象付けました。
この試合はフェデラーもロディックも本当に素晴らしかったと思います。
フェデラーは必ずしもストロークが好調とは思えませんでしたが、サービスエース50本を決め、「ビッグ・サーバー」といわれるロディックをエースの本数で上回りました。
そして肝心な場面でのストロークにはさすがフェデラーを思わせました。
ロディックも昨年2回戦で敗れ、1度は引退を考えながらコーチを変え、生活面も含め改善を試み、得意のサービス以外の面にも磨きをかけて今回の決勝進出という「復活」に結び付けました。
結婚も彼にとってよい作用となったかもしれません。
観客席で見守ったロッド・レーバー(オーストラリア)、ビョルン・ボルグ(スウェーデン)、ピート・サンプラス(アメリカ)らのテニス界の伝説、さらには中継の解説をしていたやはり伝説の男・ジョン・マッケンロー(アメリカ)の姿も映し出され、テニスファンにとっては感慨深いものがありました。
そして毎回感じることですがテニスというスポーツの素晴らしさも・・・。
素晴らしいプレーには温かい拍手、表彰式では関係者や敗者を先にねぎらいます。
ロディックのフェデラーをたたえるコメント、そしてサンプラスに向けて「ごめんよ、ピート」とフェデラーのグランドスラム最多優勝回数を阻止できなかったことを詫びるユーモアも交えたコメント・・・
(サンプラスとフェデラーはグランドスラム優勝回数で並んでいた)
フェデラーのロディックの健闘をねぎらうコメントにも温かさと王者の品格を感じました。
今回は前回王者のナダルの怪我による直前での出場回避は残念でしたが、大会は大いに盛り上がりました。
来年はナダルにもぜひ出場してもらいたいですね。
それにしても・・・ロディックとは紙一重の差だったと思いますが、そこで勝つあたりがフェデラーの凄さなのかもしれません。
今年最後となる4大大会である全米オープンも熱戦に注目です。
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